BeforeAfter
✔︎ 築35年の中古マンションのリノベーション
✔︎ 4LDK → 2LDK +ファミリークローゼット

北欧家具が溶け込む、落ち着いた住まいへ
自社で物件を購入し、リノベーションの設計からキッチン・家具の設計製作までを行った「SYNC HAUS 01」。
82㎡・4LDKのマンションをご夫婦もしくは3人家族が心地よく暮らせる住まいへと再構築しました。
目指したのは、”北欧ヴィンテージ家具が自然と溶け込む、落ち着いた空間”。家族が長い時間を過ごすLDKを中心に予算を配分し、キッチンや動線、素材選びに照明計画まで丁寧に設計しました。
自分たちの好きなものの根幹に “北欧の家具”ってのがあってヴィンテージ家具がもつ空気感とかがすっと馴染むような空間をコンセプトに設計をしました。
4LDKを、ゆったりとした2LDKへ
以前の間取りは、4.4〜6.2帖ほどの個室が4部屋が点在する4LDK。部屋数は確保されているものの、それぞれが細かく区切られ、82㎡が少し狭く感じるような間取りでした。
そこで思い切って部屋数を減らし、「2LDK+4.8帖のファミリークローゼット」という構成に変更。
家族みんなの衣類や日用品をまとめて収納できる場所をLDK内に設けることで、「収納が足りない」「リビングに物があふれる」というマンション特有の悩みも解消しました。
また、限られた予算を活かすため、ROOM1・ROOM2は床・壁・天井のみの変更。トイレや洗面室は、床・壁・天井に加えて、設備の入れ替えを行いながらも、間取り変更は最小限に留めています。
空間に寄り添うキッチン
今回のキッチンは、主役として目立つ存在ではなく、暮らしの風景に静かに溶け込む存在として考えました。キッチンを囲む壁には、ニヤトー材を使用したアールのリブパネルを採用。
コペンハーゲンの放送局で音響効果を高めるために生まれたとされる「コペンハーゲンリブ」を使用。直線仕様のリブパネルに一工夫加えて、アールの壁を実現。やわらかな陰影が生まれ、空間に自然な奥行きを与えてくれます。
さらに吊戸棚やレンジフードも一体的にデザインすることで、設備としてではなく、建築の一部として感じられるキッチンを目指しました。
光でつくる居心地
北欧の住まいを参考にしたのは、家具だけではありません。照明計画もまた、この住まいの大切な要素です。
空間全体を均一に明るく照らすのではなく、必要な場所にだけ灯りを落とす。その考え方をもとに、明るさと暗さのグラデーションをつくりました。
梁に間接照明を組み込み、左官仕上げの壁・天井の凹凸や手仕事ならではの表情が浮かび上がるように。朝・昼・夜。時間帯によって変わる空間の表情も楽しめます。
この物件を選んだ理由
実は、このマンションを購入した最大の理由は、約58㎡のルーフバルコニーでした。マンションでありながら、まるで庭のある戸建てのような開放感。リノベーション後はダイニングをルーフバルコニー側へ配置し、室内と屋外がゆるやかにつながるよう計画しました。
窓の外へ視線が抜けることで、実際の面積以上の広がりを感じられます。天気の良い日は椅子を出して、コーヒーを飲んだり、子どもと過ごしたり。マンションならではの利便性と、戸建てのような心地よさを両立した場所になりました。
アートや雑貨を楽しむ余白
暮らしを豊かにしてくれるのは、家具や建築だけではありません。玄関正面のアートコーナーやダイニングのニッチには、ウォールランプを設置。季節の花やアート、小さなオブジェなど、その時々の気分で飾れる余白をつくりました。住まいの中に、小さなギャラリーを点在させています。
置き家具のような洗面台
洗面室は間取り変更を行わず、コストを抑えながら計画しました。その代わり、毎日使う洗面台は少し特別に。
ニヤトーの突板とグレーの素材を組み合わせ、北欧ヴィンテージ家具を思わせる脚付きデザインに。収納量を確保しながらも軽やかに見えるよう設計しています。空間を大きく変えなくても、家具の力で印象は大きく変わる。そんな考え方を表現した場所です。
オーダーキッチン・家具屋だからできること
私たちは、「空間をつくってから家具を置く」のではなく、「家具から空間を考える」という発想で住まいづくりをしています。
キッチンや家具は単なる設備ではなく、空間の印象を決める大切な要素。素材や寸法、納まり、手触りまで丁寧に設計し、住まい全体をひとつの空間として考えます。
今回のリノベーションでは、建具や引手もこの空間のためにデザインしました。目立つためではなく、自然と馴染むために。触れたときのやわらかさや心地よさまで含めて設計する。それが、家具屋が考えるリノベーションです。
After





△壁には、ニヤトー材を使用したアールのリブパネルを採用。コペンハーゲンリブをベースに曲面で仕上げることで、やわらかな陰影と奥行きのある空間をつくりました。リブパネル:クラシックリブパネル ラウンド 無塗装(tool box)
△LDKの壁と天井はアイカ工業のジョリパッド仕上げとし、光によって変わる左官ならではの豊かな表情を楽しめます。

△キッチンはⅡ型のセパレートタイプ。シンクを壁側、コンロをダイニング側に配置し、家族や友人と会話を楽しみながら料理ができるレイアウトにしました。
△天板にはクォーツ系の人造大理石「コスモリテ」を採用。やわらかな質感と上品な表情が、空間全体に自然と馴染みます。


△タイルそのものの質感を活かせるよう
目地を見せない納まりで施工。LDKの中で唯一、
光を映し込む艶のある素材です。タイル:クロジョーロ MRZ-F7020(名古屋モザイク)
△面材には、オーストリア・EGGER社のメラミンを採用。海外メーカーならではの、少しくすんだピンクが空間にやさしく彩りを添えています。
△引手は、このマンションのためにデザインしたオリジナル。前板を丸く切り抜いたような形状で、シンプルな見た目の中に遊び心を忍ばせました。
キッチンのサイズや素材、使用品番はこちら
▷WORKS|HOUSE 285
△インターフォンや給湯器のリモコンは、キッチン横の収納内に集約。必要な時にはすぐ手が届き、普段は扉を閉めるだけで生活感を隠すことができます。

△家具の配置を固定しすぎず、暮らしに合わせて自由に使えるようシンプルに計画。空間を分けるように中央にソファーを置いたり、窓の外を眺めるように配置したり、ソファーの場所だけでも暮らし方が変わります。
△テレビを壁掛けできるよう配線を計画。テレビを置かない場合は、キャビネットやサイドボードを主役にした空間づくりも楽しめます。
△お気に入りの家具やアートを楽しめるよう、壁面にはシーリングを設置。北欧ヴィンテージ家具や照明が映える、余白のある空間です。
△お気に入りの雑貨や本を飾れるダイニングのニッチ。リブパネルになじむよう見付けに丸みを持たせ、空間にやさしく溶け込むよう仕上げました。
△キッチンに立つと、視線の先にはルーフバルコニー。窓の外へ視線が抜けることで、実際の広さ以上の開放感を感じられます。
△約58㎡のルーフバルコニー。ダイニングやキッチンとゆるやかにつながり、室内にもたっぷりと光を届けてくれます。
△ニヤトーとガラスを組み合わせた、玄関とLDKをつなぐ開き扉。玄関から、ガラス越しにLDKが少し見えるよう計画しています。

△LDKの建具の取っ手は、ウェンジにペーパーコードを巻きつけたオリジナル。ハンドルを握った時に、少しほっとできるよう、木にペーパーコードを巻いてみました。
△LDKの一角に設けた4.8帖のファミリークローゼット。家族の衣類や日用品をまとめて収納することで、LDKが散らかりにくい間取りにしました。扉にはニヤトーの突板を使用。同じ木目を同じ方向に並べる「スリップマッチ」で仕上げ、整った美しい表情に。
△奥には両側に可動棚とハンガーパイプを設置。手前にはあえて余白を残し、全身鏡や掃除機なども置けるようにしています。
△取っ手は無垢材を削り出したオリジナル。上下・左右非対称のやわらかなフォルムで、空間に自然と馴染むデザインに仕上げました。
△間取りは変えず、造作洗面台で印象を一新。ニヤトーの突板とグレーの素材を組み合わせ、北欧ヴィンテージ家具を思わせる軽やかなデザインに。
△ボウルや水栓、タイル、スイッチまでグレーで統一。落ち着きのある空間にまとめました。
△天板は1mmのメラミンを落とし込み、三方をニヤトーで囲った納まりに。素材の切り替わりを美しく見せています。
△ 天板と鏡の角はR60で仕上げ、シャープな中にもやわらかさを。毎日使う場所だからこそ、細部まで丁寧にデザインしました。
造作洗面台のサイズや素材、使用品番はこちら
▷WORKS|HOUSE 286
△土間を広げ、ゆったりとした玄関に。LDKのドア位置を見直し、アートや季節の飾りを楽しめる余白のある空間にしました。
△シューズボックスは、W800×H1800mmのフロートタイプ。収納量を確保しながらも、足元を見せることで軽やかな印象に。
△本体はグレーのメラミン、内部はラワンベニヤ。落ち着いた中にも木の温もりを感じられる組み合わせです。
△壁と天井はコンクリートのような表情のクロス、床はグレーのタイルで統一。素材感を抑え、落ち着いた玄関に仕上げました。玄関タイル:FL-TL001-13P-G141(toolbox)
△廊下の壁の一面にはニヤトーの突板を採用。ウォールランプのやわらかな光が木目を美しく照らします。
△建具やシューズボックスはグレーで統一し、空間に溶け込むように。ニヤトーの木肌や無垢材の建具が印象的に映えるよう計画しました。
Berore
△リビングダイニング(9.5帖)
△リビングダイニング・和室
△和室(6帖)
△キッチン(3.5帖)
△ROOM1(5.8帖)
△ROOM2(5.2帖)
△ROOM3(5.1帖)
△玄関
△トイレ
△洗面・脱衣所
△廊下
